今回は「持続化給付金」についてご紹介いたします。
コロナに関連して様々な給付金・協力金が創設されましたが、実効性の高いものは「特別定額給付金」「感染拡大防止協力金」「持続化給付金」の3つです。
今回でひとまず基本的な給付金のご紹介は区切りとなりますが、これからも皆様に有益な情報をご提供していきたいと思います。
1:どんな給付金?
感染症拡大により、特に大きな影響を受けている事業者に対して、事業の継続を支え、立て直すことを目的として支給される給付金です。
主に昨事業年度に比べて売り上げが落ちた方を対象として、個人事業主に最大100万円、法人に最大200万円の給付金が支払われます。
具体例としては、2020年4月の売り上げが2019年4月と比べて半減しているような場合です。
この場合、その半減した月の売り上げに12をかけて、今年の「最低売上予想」のような物を出します。
昨年の総売上から、この「最低売上予想」を引いた額のうち、個人なら最大で100万円、法人ならさいだいで200万円が支給される仕組みです。
2:様々なケースにも対応している
非常に多くの特例などが設けられており、様々な方の申請が出来るようになっています。
そのうちの重要な物をピックアップしてご紹介します。
<個人のケース>
①白色申告をしている場合
白色申告の場合、月ごとの売り上げを出しませんね。
そこで年間事業収入を12で割り、1月の平均を出して計算することになります。
②証拠書類が出せない場合
確定申告書類が出せないケースがあります。
その場合もその他申告書類や、もう1年前の申告書類を用いて申請できる場合があります。
諦めずに、一度私達にご相談いただければと思います。
③新規開業特例
2019年1~12月までに開業した事業者の方も申請可能です。
例えば6月に開業していた場合、4月の売り上げが激減したにもかかわらず申請できないというのは酷なので、「2019年の月平均の事業収入より50%以上減少している場合」には申請が可能となっています。
また、このケースでは開業届や事業開始等申告書の添付が求められますが、開業の時期や届出書の提出日にも制約があるため要注意です。
④季節性収入特例
収入に季節性がある場合など、特定期間の事業収入が年間事業収入の大部分を占める事業者、例えば農業や漁業をされているようなケースをイメージしてください。
この場合は以下の2つを満たす必要があります。
適用条件①:少なくとも2020年の任意の1か月を含む連続した3か月(対象期 間)の事業収入の合計が、前年同期間の3ヶ月(以下「基準期間」 という)の事業収入の合計と比べて50%以上減少していること。 適用条件②:基準期間の事業収入の合計が2019年の年間事業収入の50%以上 を占めること。ただし、基準期間が2018年にまたがる場合におい ても、基準期間の事業収入の合計が2019年の年間事業収入の50% 以上を占めること。
まとめますと、収入が増える時期を選び、その連続した3カ月の中で計算するという方法です。
1年のうちで収入にムラがあるため、特定の1月だけを対象にしてしまうと、かなり高額な「最低売上予想」になってしまうため、このような特殊な計算式が設けられています。
⑤事業承継特例
事業収入を比較する2つの月の間に事業の承継を受けた事業者で、対象月の月間事業収入が前 年同月の承継前の事業者の事業収入から50%以上減少している場合です。
今年になって事業を譲り受けたケースです。
2019年に譲り受けた場合は、新規開業と同じ扱いになります。
⑥罹災特例
2019年は大きな台風が二度も日本を襲いました。
そのような災害の影響を受けて本来よりも2019年の事業収入等が下がっている場合には2018年または2019年の罹災証明書等を提出することで2019年度の事業収入の代わりに使うことが出来ます。
<法人のケース>
①直前の事業年度の確定申告が完了していない場合
・2事業年度前の確定申告書類の控え
・税理士による押印及び署名がなされた、対象月の属する事業年度の直前の事 業年度の確定申告で申告した又は申告予定の月次の事業収入を証明する書類
などの代わりの書類を提出することで申請が可能です。
②創業特例(2019年に設立した法人)
新規開業特例の法人版です。
③季節性収入特例
法人版も個人版とほぼ同様です。
④合併特例
2020年に合併した会社の場合の特例です。
2019年に合併した場合は②創業特例になります。
ポイントは、事業年度ではなく2019年の事業収入を使用する計算方法になる事ですね。
⑤連結納税特例
連結納税を行っている法人は、それぞれの法人が給付対象の申請要 件を満たしている場合、各法人ごとに給付申請を行うことができます。
この場合は、各法人ごとに、それぞれが申請要件を見たいしている必要があります。
⑥罹災特例
法人版も個人版とほぼ同様です。
⑦法人成り特例
2020年に法人成りした方向けの申請です。
2019年中に法人成りした事業者は②創業特例になります。
⑧NPO法人や公益法人等特例
確定申告書類の代わりに、
学校法人 ⇒ 事業活動収支計算書
社会福祉法人 ⇒ 事業活動計算書
公益財団法人・公益社団法人 ⇒ 正味財産増減計算書
以上を提出することができます。
3:注意点
性風俗業者、宗教法人等は今回は申請することが出来ません。
課税対象になる収入になる事も注意が必要です。
また、5月5日現在では「個人の不動産所得」に関しては今回は申請できないこととなっています。
4:さいごに
コロナ関連の給付金の情報は錯綜しています。
要件が追加されたり、給付対象者が変わったり、追加支給が決まったりと、我々専門家でも毎日情報を追いかけている状態です。
コロナ関連のニュースばかりで気が滅入っている方も多いかと思いますが、そんな時は是非私たち専門家にお任せください。
常に最新情報を仕入れ、少しでも市民の皆様のお力になれるようお手伝いさせて頂きたいと思います。
行政機関への申請のプロフェッショナルが私達行政書士です。
コロナ関連の申請手続きに関するご相談は全て無料にて承っております。
必要な行政サービスを必要な人の元にお届けするのが、私達の使命です。
ひとりで悩まず、お気軽に私達にご連絡をください。
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